マンション売却の流れと注意点|高く売るためのコツ
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マンション売却を成功させるために
「住み替えで今のマンションをできるだけ高く売りたい」「相続したマンションの売り方が分からない」――マンション売却は人生で数回あるかないかの大きな取引で、進め方を誤ると数十万円から数百万円単位で損をする場合があります。この記事を読めば、査定から引き渡しまでの全7ステップ、築年数別の価格目安、かかる費用・税金の早見表、そして高く売るための具体的なコツが一通りつかめます。結論から言えば、成功のカギは「複数社の査定を比較して相場を正しく把握すること」と「需要期に合わせた価格設定」の2点に集約されます。
公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の市場動向データによると、首都圏の中古マンションの平均成約期間は約3〜6ヶ月程度とされています。査定から引き渡し完了まで含めると半年前後を見込むのが現実的な目安です。売却を検討し始めたら、余裕を持ったスケジュールで動き出すことが大切です。なお、どの査定サービスを使うか迷っている方は、【2026年版】不動産売却サイトおすすめ5選で各社を比較しているので、本記事と合わせてご覧ください。
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マンション売却の流れ(7ステップ)
マンション売却は、おおむね以下の7ステップで進みます。それぞれの段階で「何を確認し、どう判断するか」を事前に押さえておくと、不動産会社との交渉もスムーズになります。
相場調査
まずは自分のマンションの市場価値を大まかに把握します。不動産ポータルサイトで同じエリア・築年数・間取りの物件がいくらで売り出されているか確認しましょう。国土交通省の「不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)」や不動産流通機構の「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、実際に成約した過去の取引価格を調べられるため、売出価格との乖離を把握する材料になります。売出中の価格は「希望価格」であって成約価格とは異なる点に注意しましょう。
不動産会社への査定依頼
一括査定サイトなどを活用し、複数の不動産会社に査定を依頼します。3〜5社程度に依頼し、査定額の根拠と販売戦略を比較しましょう。査定には、物件情報だけで算出する「机上(AI・簡易)査定」と、担当者が室内を見て出す「訪問査定」があります。最初に机上査定でおおよその相場感をつかみ、依頼先を絞ってから訪問査定に進むと効率的です。査定額が高いだけでなく、そのエリアでの売却実績や担当者の対応の丁寧さも判断材料になります。
媒介契約の締結
売却を依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を結びます。専属専任媒介(1社のみ・自己発見取引も不可)、専任媒介(1社だが自己発見取引可)、一般媒介(複数社に依頼可能)の3種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。詳しくは後述の比較表を参照してください。
売出価格の決定・販売活動開始
査定額を参考に売出価格を設定します。相場より高すぎると問い合わせが来ず、安すぎると損をする可能性があるため、担当者と相談の上で決定しましょう。販売開始後はポータルサイトへの掲載や広告活動、レインズへの登録(専任系媒介では義務)が行われます。最初の反響件数や内覧申込数が想定より少ない場合は、価格や写真・物件紹介文の見直しを検討します。
内覧対応
購入検討者が実際に物件を見に来ます。第一印象が成約を大きく左右するため、清掃や整理整頓、換気や照明の工夫を行いましょう。居住中の場合は生活感を抑え、広さが伝わるよう床面を見せることがポイントです。玄関・水回り・バルコニーからの眺望は特に見られやすい箇所とされています。購入検討者からの質問(管理費・修繕積立金・周辺環境など)には、事前に答えを用意しておくと安心です。
売買契約の締結
買主が決まったら、条件を確認の上で売買契約を結びます。買主は宅地建物取引士から重要事項説明を受け、手付金(売却価格の5〜10%程度が一般的)を授受します。契約書では引き渡し時期、付帯設備(エアコン・給湯器など)の有無、契約不適合責任の範囲などを細部まで確認し、不明点は必ず質問しましょう。
決済・引き渡し
残代金の受領と同時に、物件の鍵の引き渡し・所有権移転登記を行います。住宅ローンが残っている場合は、同日に金融機関で抵当権の抹消手続きも行うのが一般的です。引き渡し前には付帯設備の動作確認や室内の最終確認を買主と共に行います。決済は平日午前中に金融機関で行われることが多いため、スケジュール調整に注意しましょう。
媒介契約3種類の違いと選び方
ステップ3で結ぶ媒介契約は、その後の売却活動の自由度を大きく左右します。それぞれの特徴を比較し、物件や売り急ぎ度合いに合った契約を選びましょう。
| 項目 | 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 |
|---|---|---|---|
| 複数社への依頼 | 可能 | 不可(1社のみ) | 不可(1社のみ) |
| 自己発見取引(自分で買主を見つける) | 可能 | 可能 | 不可 |
| レインズ登録義務 | 任意 | 契約後7日以内 | 契約後5日以内 |
| 販売状況の報告義務 | 任意 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| 向いているケース | 人気エリアで競争させたい | 1社に任せて丁寧に売りたい | 手厚いサポートを受けたい |
人気エリアの好条件物件であれば、複数社に競わせる一般媒介が有利に働く場合があります。一方で、相場が読みにくい物件や、こまめな報告を受けながら進めたい場合は、専任・専属専任媒介で1社に集中して任せるほうが手厚いサポートを受けやすい傾向があります。どちらが正解というわけではなく、物件特性と売主の関わり方によって最適解は変わります。
築年数と売却価格の関係
一般的に、マンションの価格は築年数の経過とともに下落する傾向があります。公益財団法人東日本不動産流通機構の統計データによると、首都圏における中古マンションの価格推移には以下のような傾向が見られます。
| 築年数 | 新築時からの価格維持率(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 築5年以内 | 約80〜95% | 比較的高値が維持されやすい |
| 築6〜10年 | 約70〜85% | 設備の陳腐化が始まる時期 |
| 築11〜20年 | 約55〜75% | 大規模修繕の実施有無が影響 |
| 築21〜30年 | 約40〜60% | 立地による差が大きくなる |
| 築31年以上 | 約30〜50% | 管理状態・立地で大きく差が開く |
※上記は首都圏の一般的な傾向であり、エリア・物件条件・市場動向により大きく異なります。出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」を参考に作成。
ただし、築年数はあくまで一つの目安にすぎません。近年は「築古でもリノベーション需要が高い」「駅近・好立地は築年数の影響を受けにくい」といった傾向も見られます。特に2022年の宅建業法改正で既存住宅の流通環境が整い、管理状態の良い中古マンションは築20年を超えても底堅い需要があるとされています。「築年数が古いから売れない」と決めつけず、必ずしも下落幅が表の通りになるとは限らない点を踏まえ、まずは現在の市場価値を査定で確認することをおすすめします。
高く売るためのコツ
① 複数社の査定を比較して相場を正しくつかむ
高く売るための最初の一歩は、1社だけの査定を鵜呑みにしないことです。同じマンションでも、会社の得意エリアや在庫状況によって査定額に差が出る傾向があります。複数社の査定額と「その根拠(成約事例・販売戦略)」を比べることで、適正な相場観が養われ、不当に安く売ってしまうリスクを抑えられます。なお、極端に高い査定額は「契約欲しさの提示」である場合もあるため、根拠の説明が具体的かどうかを必ず確認しましょう。
② 内覧準備を徹底する
内覧時の印象は成約価格に大きく影響します。水回りの清掃、不要物の整理、臭い対策は最低限行いましょう。必要に応じてハウスクリーニング(費用目安:3LDKで5〜10万円程度)を利用するのも有効です。また、内覧は日当たりの良い時間帯に設定し、全室の照明を点けて明るく見せると、部屋の印象がよくなる傾向があります。生活感の出やすい玄関の靴やキッチンの調理器具は、内覧前に収納しておくとよいでしょう。
③ 適正価格を設定する
売出価格は相場に対して適切な水準で設定することが重要です。高すぎる価格設定は問い合わせの減少を招き、長期間売れ残ると「何か問題があるのでは」という印象(いわゆる「物件の出回り」)が付いてしまうリスクがあります。最初の2週間〜1ヶ月の反応(閲覧数・問い合わせ・内覧件数)を見て、必要に応じて価格の見直しを行いましょう。逆に、相場よりわずかに低く設定して複数の購入希望者を集め、価格交渉を有利に運ぶ戦略もあります。
④ 売却時期を見極める
一般的に、不動産市場は1〜3月(新生活・引越しに向けた需要期)と9〜10月(転勤シーズン)に取引が活発になる傾向があります。可能であれば、需要が高まる時期の1〜2ヶ月前から販売活動を開始すると、より多くの購入検討者にアプローチしやすくなります。ただし、金利動向や市況によって最適なタイミングは変わるため、担当者と相談しながら判断するとよいでしょう。
⑤ 管理状況・修繕計画の資料を揃える
マンションは「建物そのもの」だけでなく「管理組合の状態」も評価対象になります。長期修繕計画書、修繕積立金の残高、過去の大規模修繕履歴、管理費・修繕積立金の滞納状況などの資料を揃えておくと、買主に安心感を与え、商談がスムーズに進みやすくなります。これらは管理会社や管理組合に依頼すれば取り寄せられます。
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売却にかかる費用・税金
売却価格がそのまま手取りになるわけではありません。仲介手数料をはじめとする諸費用は、一般的に売却価格の4〜6%程度が目安とされています。主な費用項目は以下のとおりです。
| 費用項目 | 目安金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税(上限) | 400万円超の場合の計算式 |
| 印紙税 | 1万〜3万円 | 売買価格により異なる(軽減措置あり) |
| 譲渡所得税・住民税 | 利益に対して約20%または約39% | 所有期間5年超:約20%、5年以下:約39% |
| 抵当権抹消費用 | 1〜3万円程度 | 司法書士報酬含む |
| 引越し費用 | 10〜30万円程度 | 家族構成・距離による |
| ハウスクリーニング(任意) | 3〜10万円程度 | 間取り・汚れ具合による |
※居住用不動産の売却には「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」が適用できる場合があります。譲渡所得から最大3,000万円を控除できるため、多くのケースで譲渡所得税が大幅に軽減される傾向があります。また、所有期間10年超の居住用財産には軽減税率の特例が併用できる場合もあります。適用条件の詳細は税理士や税務署にご確認ください(出典:国税庁タックスアンサーを参考に作成)。
売却時の注意点
住宅ローン残債がある場合
住宅ローンが残っている物件を売却する場合、売却代金でローンを完済し抵当権を抹消する必要があります。売却価格がローン残債を下回る場合(オーバーローン)は、差額を自己資金で補填するか、住み替えローンの利用を検討する必要があります。売却前に金融機関に「ローン残高証明書」や繰上返済の手数料を確認しておきましょう。残債が把握できていないと、いざ契約直前で資金が足りず話が止まる場合があります。
売却期間の目安
マンションの売却にかかる期間は、物件や市場状況によって異なりますが、販売開始から成約まで平均3〜6ヶ月、引き渡し完了までさらに1〜2ヶ月が目安です。急いで売却したい場合は、不動産会社による「買取」という選択肢もありますが、買取価格は市場価格の6〜8割程度になるのが一般的とされています。スピードと価格のどちらを優先するかで選びましょう。
契約不適合責任に注意する
引き渡し後に雨漏りや給排水管の不具合など、契約時に告知していなかった欠陥(契約不適合)が見つかると、売主が修補や損害賠償、契約解除を求められる場合があります。設備の不具合や過去の修繕履歴は、隠さず正確に告知することがトラブル回避につながります。心配な点は事前に不動産会社や専門家に相談しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 住みながら売却活動はできますか?
A. はい、多くの方が居住しながら売却活動を行っています。内覧時の対応は必要ですが、不動産会社と日程を調整しながら進められます。生活感を抑える工夫をすれば、空室物件と遜色なくアピールできる場合もあります。
Q. リフォームしてから売却した方がよいですか?
A. 一般的には大規模なリフォームは不要とされています。リフォーム費用を売却価格に上乗せできないケースも多いためです。さらに、最近は「自分好みにリノベーションしたい」という購入者も増えており、手を入れすぎないほうが好まれる場合もあります。ただし、壁紙の張替えや水回りのクリーニングなど、印象改善のための最低限の補修は費用対効果が高い傾向があります。
Q. 売却と購入(住み替え)を同時に進められますか?
A. 可能ですが、タイミング調整が難しいのが実情です。「売り先行」(先に売却して仮住まい)は資金計画が立てやすい一方で仮住まいの手間がかかり、「買い先行」(先に購入)は引越しが1回で済む反面、一時的に二重ローンになるリスクがあります。資金状況に応じて判断しましょう。住み替えに関する詳しい比較は不動産売却サイトおすすめ5選も参考になります。
Q. 確定申告は必要ですか?
A. 売却で利益(譲渡所得)が出た場合、翌年の確定申告が必要です。3,000万円の特別控除を利用する場合も、控除を受けるために確定申告が必要となります。損失が出た場合でも、一定の要件を満たせば損益通算や繰越控除が可能なため、確定申告をおすすめします。
Q. 不動産会社の買取と仲介はどちらがよいですか?
A. 仲介は市場価格で売却できる可能性が高い反面、時間がかかります。買取は即現金化でき、内覧や契約不適合責任の負担が軽い反面、価格は市場価格の6〜8割程度になるのが一般的です。売却の緊急度と価格のどちらを優先するかで選びましょう。
Q. 査定額が高い会社に依頼すれば高く売れますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。査定額はあくまで「売れそうな価格の予想」であり、実際の成約価格を保証するものではありません。中には契約を取るために高めの査定額を提示するケースもあるとされています。査定額の根拠(類似物件の成約事例など)が具体的に説明されるか、販売戦略が明確かを確認することが大切です。
Q. 一括査定を使うと営業電話が多くなりませんか?
A. 依頼社数が多いほど連絡は増える傾向があります。電話が気になる場合は、メール連絡を希望する旨を備考欄に記載したり、依頼社数を3社程度に絞ったりするとよいでしょう。AI査定中心のサービスを選べば、連絡頻度を抑えやすい傾向があります。
まとめ|まずは無料査定で相場を知ることから
マンション売却は、流れと費用、税金をあらかじめ理解しておくことで、落ち着いて有利に進められます。最も大切なのは、複数社の査定を比較して「自分のマンションの適正な相場」を把握することです。相場が分かれば、売出価格の設定も、価格交渉も、買取と仲介の判断も、すべて自信を持って行えます。まずは無料の査定で、わが家の現在価値を確認するところから始めてみましょう。
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免責事項・注意事項
※本記事は2026年5月25日時点の情報に基づいて作成しています。不動産市場の状況や税制は変更される場合があります。
※記事内の価格・費用・割合はあくまで目安であり、実際の金額は物件・地域・取引条件によって異なります。
※税金に関する記述は一般的な説明であり、個別の税務アドバイスではありません。詳しくは税理士や税務署にご相談ください。
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※不動産売却に関する最終判断はご自身の責任で行ってください。